Saya Kishimoto 岸本紗綾(2017年受講当時 フォルクヴァング藝術大学)

 

私はベッケラー先生に4回レッスンをして頂きました。

持ってきたプログラムはバロックからNeue Musikまで五時代。時代ごとに異なる音の出し方、腕や手首、指の使い方を教えていただきました。隣で弾いてくださる音色は本当に美しく、時には繊細で時には雄大でした。ベートーベンは優しく深い音と痛くないフォルテ、スカルラッティでは軽やかで踊りだすような音を、プロコフィエフの鋭い音を出すための重みの使い方、ブラームスの広く深い音、作曲家ごとに異なる音色を学び、キャラクターや作品のイメージが明確になりました。先生に教わった弾き方だと自分が求めていた音が楽に出て驚きと感動の連続でした。レッスンを受けるたびに音楽が広がっていき、自分で音作りをすることが楽しく思えるようになりました。そしてレッスン室に入るだけで伝わる先生の暖かさ、先生の前では何も恐れずに自分の音楽を表現でき、レッスンの時間は本当に楽しく1時間過ぎるのがあっという間でした。

 

今回Naseさんのお宅にホームステイさせて頂いたのですが、とても暖かく迎えてくれました。朝夕は一緒に食事し、沢山お喋りし沢山笑い、本当に居心地が良くお別れするのがとても寂しかったです。Naseさんは魅力溢れる優しい方で 毎日聞かせていただいた色んなお話は物語を読むようで興味深いお話ばかりでした。ドイツに住んでいてもドイツの方と暮らす機会はなかなかないので、ドイツを更に知る良い機会となりました。この繋がりを大事にして行こうと思います。